高橋一生が主演「僕らは奇跡でできている」、このドラマは面白いのか?
私達は、何のために生きているのか。何がしたいのか?
と書くと、なんだか哲学的で観ることを敬遠したくなるかもしれません。
でも、この物語は、ゆったりとして、ほっこりとした気持ちにさせます。
心が軽くなり、観る人の人生を応援してくれる作品でしょう。
- 高橋一生(役:相河一輝) 主人公、大学で動物行動学を教える講師
- 榮倉奈々(役:水本育実) 水本歯科クリニック医院長、歯科医師
- 要潤(役:樫野木聡) 一輝の同僚、動物生態学研究室准教授
- 小林薫(役:鮫島瞬)一輝を大学に誘った動物生態学研究室教授
- 児嶋一哉(役:沼袋順平) 一輝の同僚講師、いつも蟻を観察している。
- 阿南健治(役:熊野久志) 大学の事務長、一輝をいつもガミガミ怒っている
- 戸田恵子(役:山田妙子) 一輝の家政婦
- 田中泯(役:相河義高) 一輝の祖父
- 西畑大吾(役:新庄龍太郎)一輝の教え子。実家はコンニャクを作っている。
- 矢作穂香(役:青山琴音) 一輝の教え子。一輝に興味を持ち始める。
- 北香那(役:尾崎桜) 一輝の教え子。内気な性格。
- 広田亮平(役:須田巧)
- トリンドル玲奈(役:丹沢あかり) 水本歯科クリニックで働く歯科衛生士
- 玄覺悠子(役:坂下祥子) 水本歯科クリニックで働く歯科衛生士
- 川口和空(役:宮本虹一) 一輝が水本歯科クリニックで知り合った男の子。
- 松本若菜(役:宮本涼子) 宮本虹一の母。
- 鳥飼雅也(役:和田琢磨) 水本育美の恋人。育美を応援しながらも彼女の経済力と名誉にコンプレックスを抱く
登場人物
どんな話なのか
大学で動物行動学を教える講師、一輝は場の空気が読めず、周囲の人を驚かせたり、ときには迷惑をかけることもあります。言動も行動も個性的な、不思議ちゃんキャラなのです。
子供の頃は、人と違ったり、他人が簡単にできることが出来くて悩んだこともあるそうです。
ドラマでは言及がありませんでしたが、このキャラは最近明らかになってきた、大人の発達障害かもしれません。
発達障害の中で知的障害を伴わないには、ある特定の分野で天才的な能力を示す人がいます。
その反面、対人関係が苦手であったり、強いこだわりを持つことがあります。
この個性的な人達を理解して、もっと社会で輝けるようにすることについて考えさせられました。
話が少しそれましたが、物語は、一輝の独特な考え方や行動が周囲の人に影響を与え、焦るようにひたすら努力する人、子供を思った通りに育てられず悩む母親、本当の問題から目をそらし、いつもイライラしている人、他人と違うことを悩む一輝の分身のような子供を、重圧から解き放っていき、自身も成長していく様子を描いたものです。
見どころは
一番の見どころは、一輝によって多くの周りの人が、社会や自分で作った重圧から解放されていくところだと思います。視聴者も解放感が味わえます。
一輝は家政婦の山田さんと二人で暮らしていますが、この不自然な設定にどんないきさつがあるのか、その理由が知りたくなります。
途中の回で、あっさりと暴露されますので、「あー、そーだったんだ」と思って下さい。
育美と恋人の和田琢磨との関係、育美と一輝の関係も見どころの一つです。
ラブストーリーではないので、ワクワクドキドキ感はありませんが、どうなっていくのか「知りたい」と思ってしまいます。
育美が受けている重圧は重症ですが、ゆっくりとゆっくりと解き放たれていきます。その様子を観ることは心地良いです。
研究室の准教授、樫野先生のストレスは深刻で、ときに爆発して他者を攻撃することにもなりかねません。
その呪縛から抜け出すことができるのでしょうか?
そして、主人公の一輝はどこに向かうのか?
それは自分で観て確認してください。
高橋一生さんの演技はどうなのか?
考えているときの、脱力した表情や間が空気を読めないキャラを上手く演じていたと思います。
イケメン役だけでなく、全く異なる役をこなせることを示したといえます。
他の出演者はどうだった。
全体的にすべての出演者が、役どころを押さえて演技していました。
やはり貫録を感じさせたのは、鮫島教授を演じた小林薫さんでした。
本当に居そうな感じで、人を思いやる優しいセリフ回しが、主役を活かしながらも、光るキャラ立ちをしています。
一輝の祖父を演じた田中泯さんも一輝を思いやる様子が良く表れていました。
育美を演じた榮倉奈々さんも、目的もわからずひたすら頑張る空虚さ、悩み涙を流し、一輝の理解できない行動にフリーズするなど、完璧な演技だったと思います。
一輝の教え子役の西畑大吾さん、自分のやりたいことが見つからない若者から変わっていく様子を良く表していました。
同じく教え子役を演じた、矢作穂香さんも、強烈なキャラに負けない演技だったと思います。
もちろん、一輝さんの家政婦を演じた戸田恵子さんの、おしゃべりで陽気だけど一輝に気を使っているという演技もベテランの域です。
結局面白いのか?
ゴールデンタイムの放送にしては視聴率は伸びませんでしたが、笑いあり、グッとくる場面もあり内容は視聴率以上の作品だと思います。
人生応援物ですが、題材が一般受けしなかったのかもしれません。
見逃したかたは、観て損はないと思います。
特に、他の人が簡単にできることを出来ないと思い悩んでいる人、対人関係が苦手な人、ストレスを感じている人は必見です。
